床の間拝見
『山水有清音』
前大徳 誡堂 老師筆
掛け物
『秋菊清旦香』
・・・・秋菊が清らかに 朝香っている
「当代家元の筆」
「夏雲多奇峰」(かうんきほうおうし)
前大徳寺 寛州老師 筆
・・夏のむくむくと立ち上がる入道雲を読んだもの・・
下記 陶淵明の詩の一節です。
春水満四沢
夏雲多奇峰
秋月揚明輝
冬嶺秀孤松
『東籬佳秋色(とうりしゅうしょくよし)』・大亀老師の筆です。
・・「東の籬(まがき=生垣)を見ると秋色が美しい」ほどの意
「名月を取ってくれろと泣く子かな」・・一茶句
小林宗露 画
「弄花笑春風」・・ろうかしゅんぷうにえむ
大亀老師の筆です、「桃花笑春風」でなく「弄花」としたところが大亀老師の才なのでしょう、素直に春の訪れを喜ぶ姿が浮かんできます。
歳暮・・里村 紹巴の歌
『いとまなきよの ことだねは
かずそえて おしみもあけず
としのくれゆく』
「結び柳」
お正月の床飾りです。
柳1枝を丸め「円相」を表現します。
「無事」
小林宗露 画
「大樹千年翠」
大亀老師の筆です、「松樹千年翠」なら普通ですが、なぜか「大樹」と変えています。
「大樹」に自らの名前「大亀」を重ねているのでしょうか?
「一談一笑」・・・初釜にて
「此日此時人共得」
・・「此の日 此の時 人共に得(う)」
「一談一笑俗相看」
・・「一談一笑 俗(ぞく)相い看(み)る」
杜甫の1節で
「今日このとき、習わしにしたがって皆が共に集まって、語り合い笑い合う」の意。
小林宗露 画
「看看蝋月尽く 」
・・・(みよみよろうげつつく)
「ほらほら12月も終わっちゃうよ!」・・ほどの意味ですが・・。
禅語なので12月に人生を写し、「人生もあっと思う間に終わってしまいますよ、ぼんやり生きてはいけません」・・と諭しています。
掛け物
「円相」
「萬法帰一」
・・・(ばんぽういちにきす)
悟りや心理、宇宙を象徴的に表現したもの。
・・・「円窓」とみて己の心を写す窓
すべて存在するものは1つの道理に帰す。